アメコミを読みたいらいとか

MARVELやSTAR WARSなどのアメコミを、ネタバレ有りで感想を書くブログです。更新頻度は気分次第。他にも読みたいものを気まぐれに

GUARDIAN OF THE GALAXY GUARDIAN vol3 DISASSEMBLED

2014年はガーディアンズ・オブ・ギャラクシーにとって大きな飛躍の年となりました。ガーディアンズの映画が公開され、コミックも新メンバーが加入しています。1年に1度、無料で対象のコミックが配布されるフリーコミックブックデイでもガーディアンズが選ばれました。ガーディアンズにとっては正に大きく成長した年。ではその時に刊行されたタイトル「DISASSEMBLED(解散)」とはどんな意味が? 絶好調のガーディアンズに何があったのでしょうか?
f:id:ELEKINGPIT:20211012094458j:imageGUARDIAN OF THE GALAXY GUARDIAN DISASSEMBLED

 

〈あらすじ〉

トニーからの依頼でガーディアンズ・オブ・ギャラクシーへ参加することになったフラッシュ(エージェント・ヴェノム)。期待と不安に押し潰されながら航海を始めると、突如弾雨が降り注いだ。太刀打ちする暇もないガーディアンズ。このまま解散する運命しかないのか?

 

ガーディアンズの罪〉

フリーコミックブックデイ(2014)で発表されたフラッシュのガーディアンズ加入。当時のファンの反応は調べるか想像するしかありませんが、私としてはかなり意外な組み合わせです。トニーとしては「ガーディアンズに地球も守ってもらう代わりに地球のエージェントを派遣する」という意図があり、ガーディアンズからも歓迎されていました。ところがガーディアンズの旅とはそう甘いものではありません。ドラックスと共に装備を銀河レベルの最新型にアップデートしていると、突如砲火の雨が降り注ぎます。一方母船でロケットと共に待機していたクィル達にもビーム砲が向けられていました。攻撃した戦艦はなんとスパルタックスのエリート部隊。クィルの父でありスパルタックスの王ジェイ・ソンが直々に遣わせた精鋭です。奇襲に抗う術を思いつくまもなくガーディアンズは壊滅的な被害を受けてしまいます。
f:id:ELEKINGPIT:20211013155101j:image奇襲を受けるガーディアンズ。抵抗する暇なく撃墜させられてしまう。

 

クィルが目覚めたのはスパルタックスの王宮にある一室でした。他の仲間はおらず、出口には警備兵。どうやら気絶している間に捕えられたようです。クィルの様子を見に来たジェイ・ソンは「対話が必要だ」とベッドに腰掛けます。ガーディアンズは銀河の有力者が定めたルールを破り弱気を助ける、いわば義賊的な存在でした。そのため非合法の守護者は銀河三大列強らに目をつけられており、宇宙海賊として扱われています。しかしもし他のガーディアンズの罪を認めれば、クィルにスパルタックスの王座を継がせたいとジェイ・ソンは言い出したのです。スパルタックスは銀河中の権力者を集めた秘密会議にも出席し、ビルダーズとの戦いでは和平交渉を行うなど強い影響力を持つ王国。ジェイ・ソンとしてはこれほど美味しい話もないと考えたことでしょう。ところがクィルは迷いもせずに断りました。むしろ仲間たちの居所を言わなければ食って掛かりそうな程の勢い。王へ向けるものとは思えないような数々の罵声を浴びせます。これに激怒したジェイ・ソンはクィルへ死刑を宣告してしまいました。
f:id:ELEKINGPIT:20211014002509j:image連行されるクィル。王に逆らえば命はないのだ。

 

ジェイ・ソンは最後まで他のガーディアンズの居場所を言いませんでしたが、一体どこにいるのでしょうか? その身柄は銀河中の有力者がそれぞれのやり方で拘束していました。ロケットはクリー帝国へ、ガモーラは戦闘種族バドゥーン、ドラックスはシーアー帝国、フラッシュはスクラル諸侯、グルートはブルードという種族に捕えられています。全員が死刑を宣告されているようで、特にフラッシュとロケットは生きたまま人体実験を施される残酷なものです。もちろん全員諦めてはいませんが、絶体絶命のピンチに変わりはないでしょう。
f:id:ELEKINGPIT:20211014011005j:image人体実験をされそうになるロケット。この状況を打開する手立てが閃かない。

 

宮殿から連行されているクィルもそれは同じ。絶体絶命の状況ですがまだ諦めてもいません。周りを囲む警備たちのほんの一瞬の隙をついて身を投げます。ジェイ・ソンは絶望の末自殺したのだとこの問題を終わらせようとします。ところが目論見は大きく外れました。クィルは地面に激突する直前、新加入したキャプテンマーベルに助けられていたのです。キャロルと共に王宮から脱出、宇宙船を奪って仲間の救出に向かう算段を立てたクィル。しかしもう1つやり残したことがありました。父ジェイ・ソンとの決別です。数十年前、スパルタックスとバドゥーンは戦争状態にありました。当時前線で戦っていたジェイ・ソンは地球へ不時着、近くに住んでいた人間に介抱されるにつれ互いに心惹かれるようになっていました。ところが妊娠したと分かるとジェイ・ソンは途端にスパルタックスへ帰ってしまいます。後にクィルの母はバドゥーンに殺され、クィル自身命からがら何とか生き延びました。以来クィルはジェイ・ソンへ激しい憎悪を抱くようになります。衛兵から奪った銃を突きつけ今までの憎しみを吐露します。一方なおも怒りの収まらないジェイ・ソンは「私の唯一の後悔は、息子がバドゥーンに殺されなかったことだ」とまで言ってのけました。クィルの策略どうりでした。クィルらを指名手配するために惑星中へ送られたスパイカメラが、この非道な発言をバッチリ捉えていたのです。いくら海賊が相手でも許される発言ではありません。たちまち民衆が宮殿を取り囲む事態へ発展しました。
f:id:ELEKINGPIT:20211014014417j:imageジェイ・ソンとの決別をするクィル。これで最早2人を親子とは言えなくなった。

 

無事宇宙船を奪取したクィルらはやっとガーディアンズの捜索を始めました。ところがガモーラは捕われなかったアンジェラに救出された様子。スパルタックスの中継を見たクリー帝国もロケットを解放しました。残るはドラックス、グルート、フラッシュ。ドラックスはシーアーで死刑を回避するためにグラディエーターに挑んでいました。またグルートもブルード族からボロボロの状態とはいえ逃げ出しています。残るはフラッシュ……ですが、なんとガーディアンズとは離れて単独で宇宙を旅すると決意していました。一時は解散危機にまで追い込まれたガーディアンズ。しかしこうして全く新しい(ALL-NEW)ガーディアンズとして再結成したのです。
f:id:ELEKINGPIT:20211014015705j:image救出されたグルート。ボロボロだが必ず治ると皆信じている。

 

〈新ガーディアンズ

今回は新たなガーディアンズを結成して再出発するという物語でした。しかし何故今なのでしょうか? 巻数で数えるなら今回で第3巻、ALL-NEW X-MENとのクロスオーバーを含めれば4巻目です。なぜこのタイミングで再結成する必要があったのでしょうか? メタ的な事情を含めればALL-NEW MARVEL NOW!というキャンペーンのスタートに合わせたメンバーの追加でしょう。しかしそれ以上の意味があるはず。

私はこれを「脱皮」と捉えました。ガーディアンズは大きくなったのです。MARVEL NOW!の始まりと共にアイアンマンが加入したりと度々メンバーを追加するガーディアンズアベンジャーズなどの古参チームと較べると結成から日は浅いですが、活動範囲が増えたのもまた事実。またコミック版のガーディアンズもまた映画のチーム同様に飛躍していたのです。そこで原点に立ち返ったのが本作でしょう。飛躍したからこそメンバー同士の絆を確認させる。絆を深めあったからこそより大きくなれるはず。ALL-NEW ガーディアンズにはそんな意味があるかもしれません。