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MARVELやSTAR WARSなどのアメコミを、ネタバレ有りで感想を書くブログです。更新頻度は気分次第。他にも読みたいものを気まぐれに

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CAPTAIN MARVEL THE END

以前紹介したIRON MAN THE ENDに続き、今回はキャプテンマーベルの最終回を紹介したいと思います。ライターは2019年以降キャプテンマーベル誌を担当しているKelly Thompson氏。同氏が担当したブラックウィドウ誌がアイズナー賞(コミック版アカデミー賞のようなもの)を受賞し大きな話題になるなど、現在最も人気のあるライターの1人でしょう。そんな氏が描いたキャプテンマーベルの最終回とはどんなものなのでしょうか? キャロル最後の勇姿を見ていきましょう。
f:id:ELEKINGPIT:20211121103758j:imageCAPTAIN MARVEL THE END

 

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〈あらすじ〉

2051年、キャロルは遠い宇宙の彼方であらゆる星々を守っていた。ある日、キャロルの宇宙船にアベンジャーズの収集要請が。数十年前に人類は死滅したはずでは? 急ぎ地球へ向かうキャロルを出迎えたのは、驚くべき光景だった。

 

〈人類の希望〉

キャロルの独白で語られた人類の滅亡。それはあっという間の出来事でした。ヴィランとヒーローが一堂に会する大戦争アメリカで勃発、キャロルが救難信号を受け取る頃には辺りは焦土と化していました。絶望に駆られたキャロルはそのまま地球を飛び出し、以来銀河の反対側であらゆる星々を救い続けるようになります。その体は長年の戦いの末、常に発光するように。強力な敵戦艦を一瞬で落とすほど強化されていました。
f:id:ELEKINGPIT:20211121105433j:image長年の戦闘でより強くなったキャロル。星々の希望となりながら、自身は未だ過去の絶望に苛まれていた。

 

アベンジャーズの収集連絡を受けたのはそんな時でした。BIG3の死体すら見つからないほどの大戦争の後、それでも人類は生き残っていたのか? 急ぎ地球へ向かったキャロルは、この時の期待感を「人生で2度と味わえないだろう幸せ」と表すほど。地上では人間が活動できないほどの高い放射能が充満していましたが、地下で生活していた人々に出迎えられます。そこに居たのは親友ジェシカ・ドリューの子どもら、ヒーロー二世達でした。あの戦争で地上は人間の生きられない空間となりましたが、超人達がそれぞれの能力を駆使して何とか生き残れたのです。
f:id:ELEKINGPIT:20211121114712j:image地球で生き残ったヒーロー達。ヒーロー二世をはじめ、今でも数十年前から活躍し続けるヒーローも。

 

そんなヒーロー達の頼みとは? 当初は人類を脅かす巨大生物を倒すことだと思われましたが、どうやら他にもある様子。生き残った僅かな人類を襲う新たな危機が迫っていたのです。それは太陽。なんと戦争の影響が太陽にまで及んだのか、その活動が段々と小さくなっていました。今やエネルギー吸収の能力者が放射能を吸収しても、常人なら1時間と経たずに凍死してしまうほど。太陽がなくなれば地下で過ごしていようともその被害は計り知れません。そして太陽に変わる新たな存在は、キャプテンマーベルしかいませんでした。キャロルのエネルギー吸収能力と放出能力を組み合わせれば、かつての太陽を取り戻せるはず。しかしそれはキャロルの実質的な死を意味していました。自分たちを守るために仲間を殺してもいいのか? そんな葛藤も容易に想像できますが、話を聞いたキャロルは直ぐに太陽へと向かいます。キャプテンマーベル最後の仕事。それは太陽になることでした。人々はこうして再び大地を、太陽を拝めるようになります。キャロルの生涯は人類史上最大の希望となることで幕を閉じたのです。
f:id:ELEKINGPIT:20211121123238j:image太陽に身を投げるキャロル。その顔は笑みに包まれていた。