アメコミを読みたいらいとか

MARVELやSTAR WARSなどのアメコミを、ネタバレ有りで感想を書くブログです。更新頻度は気分次第。他にも読みたいものを気まぐれに

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GUARDIANS OF THE GALAXY PLANET VENOM(#21〜#23)

GUARDIANS OF THE GALAXY DISASSEMBLEDにてチームメンバーの絆をより強固にしたガーディアンズ。しかし一方、その事件がきっかけで宇宙へ放浪する結果となったメンバーもいます。エージェント・ヴェノム、フラッシュ・トンプソンです。辺境の惑星に取り残されたフラッシュのその後が描かれる本作、ガーディアンズの絆が再び試されます。
f:id:ELEKINGPIT:20211208124436j:imageGUARDIANS OF THE GALAXY#21

 

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〈あらすじ〉

銀河評議会の思惑でガーディアンズが解散の危機に見舞われて以来、フラッシュは辺境の惑星をさまよい続けていた。今や地球への帰路を求めて暴走する存在となってしまったが、ある日偶然ガモーラを発見、その毒牙が向けられた。

 

〈シンビオートのヒーロー〉

クィルがスパルタックスに連れ去られて以来行方不明となっていたフラッシュは、同じ星を放浪して地球への帰り道を探し続けていました。かつてドラックスと共に訪れた武器屋へ流れるように辿り着くと、そこで偶然ガモーラに出くわします。フラッシュはガーディアンズに裏切られたと勘違いしており、その姿を見るやいなや襲い掛かりました。とはいえガモーラは宇宙一危険な人物と呼ばれるほどの戦闘能力が高い達人。フラッシュからシンビオートを切り離してあっという間に倒してしまいました。こうしてフラッシュなガーディアンズの母船へ。シンビオート小さな隔離カプセルへ入れることとなります。しかしこれがトラブルを呼ぶ元に……。
f:id:ELEKINGPIT:20211211154713j:image暴走したシンビオートと戦うガモーラ。宇宙一の暗殺者には造作もない。

 

この隔離カプセルに何かしらの不備があったのでしょうか。シンビオートがガーディアンズの知らぬ間に脱出、1番近くにいたグルートへ取り憑いてしまったのです。どうにか引き剥がすも、シンビオートは次々と寄生を繰り返します。中でも最後に取り付いたドラックスのパワーは凄まじく、ガーディアンズは一瞬で全滅。フラッシュが目を覚ます頃にはシンビオートが船の操縦桿を握っていました。そうして辿り着いたのはシンビオート達が生きる星。全シンビオートの故郷です。ドラックスに取り付いていたシンビオートはフラッシュの元へ帰り、星全体のシンビオートも交信。フラッシュを通じて自らの意思を伝え始めました。
f:id:ELEKINGPIT:20211212105238j:imageシンビオートの星、ノウウェア。ここでガーディアンズはシンビオートの真意を知る。

 

シンビオート、シンビアンとは他の知的生命体に寄生することで活動範囲を広げる生命体でした。その知能は寄生する生命体に依存しており、個体によって大きくバラツキがあります。それ故に残虐な思考を持つ宿主に寄生すればその残虐性が強化され、星によっては怪物のごとく伝わってしまうこともしばしば。地球ではカーネイジなどがその典型でしょう。しかしシンビオートは決してそのようなことは望んでいませんでした。知能や性格は宿主次第とはいえ、正義の志は皆共通して持っていたのです。様々な星に活動範囲を広げながらシンビオートが目指す理想の宿主には中々出会えません。そんな時に見つけたのがフラッシュ・トンプソン。ピーター・パーカーとは学生時代からの友人で、スパイダーマンに憧れ軍に志願した人物です。シンビオートはフラッシュへ感謝の気持ちを述べ、新たな力を与えました。シンビオートのヒーローとして。
f:id:ELEKINGPIT:20211212110828j:imageフラッシュに与えられた新たな「ヴェノム」の姿。こうしてシンビオートのヒーローは生まれた。

 

〈大いなる力〉

「大いなる力には大いなる責任が伴う」という言葉をご存知でしょうか。スパイダーマンの叔父、ベンおじさんが語ったセリフとされており、スパイダーマンがヒーロー活動をする原動力となっている言葉です。MARVELの物語には多かれ少なかれこの言葉をテーマとして当てはめることができるでしょうが、今回はまさにそのセリフを思い起こされる物語でした。

シンビオートとは、宿主に「大いなる力」を与える存在でした。古くはスパイダーマンのブラックコスチューム、そしてヴェノムやカーネイジなど様々なヴィラン、ヒーローが生まれています。しかし宿主の性格に左右されるシンビオートは、自らが与えた「大いなる力」のコントロールが不可能。これでは「大いなる責任」が伴っていません。これはシンビオートも望んでいない状態。「シンビオートのヒーロー」とは、これらの責任を果たす存在なのでしょう。責任を押し付けられたと捉えることもできますが、フラッシュならばやり遂げてくれるはず。シンビオートが新たな力を託したのは、そう信じる根拠があっての事だったのかも知れません。