アメコミを読みたいらいとか

MARVELやSTAR WARSなどのアメコミを、ネタバレ有りで感想を書くブログです。更新頻度は気分次第。他にも読みたいものを気まぐれに

GUARDIANS OF THE GALAXY vol5 THROUGH THE LOOKING GALASS

キャロルが地球へ帰還したことで、またメンバー構成が変化したガーディアンズ。ブラック・ヴォルテックス争奪戦を経て新たな局面に入ると思いきや……ここに来てマーベルナウの最終章を迎えることとなりました。メタ的な事情では、当時のマーベルは全ユニバースを巻き込んだ超大型クロスオーバーであるシークレット・ウォーズの開始にあたり、ほとんどの連載を一旦ストップさせたのです。今シリーズもその影響を受け、今回で最終回となってしまいました。しかしそこは名ライターであるベンティス氏の腕の見せどころ。今後に続くシリーズへの布石と、これまでの展開の整理を短い話数で見事にやってのけました。マーベルナウの果て、ガーディアンズの旅はどこへ向かうのでしょうか?
f:id:ELEKINGPIT:20220513223124j:imageGUARDIANS OF THE GALAXY vol5 THROUGH THE LOOKING GALASS

 

前回はこちらelekingpit.hatenablog.com

 

関連記事elekingpit.hatenablog.com

 

〈あらすじ〉

ブラック・ヴォルテックス争奪戦を経て、再び気ままに宇宙を旅するガーディアンズ。しかしスターロードの元に届いたのは、驚くべき報せだった。なんとスターロードは故郷スパルタックスで王に選ばれたというのだ。スクラル帝国もクリー帝国も虫の息となった今、銀河を守る必要はあるのか?

 

ガーディアンズ解散?〉

ブラック・ヴォルテックス編にて、キティへプロポーズを行ったクィル。銀河の辺境にある酒場でもいい雰囲気になったりと、二人の仲は大きく発展しているようでした。銀河を駆けるニュースが届いたのはそんな時です。なんとピーター・クィルが行方不明になったというではありませんか。クィル自身そんなつもりは毛頭なく、逃げも隠れもした覚えはありません。そこへ現れたのはスパルタックスの王に仕える近衛兵達。近衛兵の話によれば、クィルはスパルタックスの国民投票で新たな王に選出されたのだとか。戸惑うクィルを、近衛兵達はやや強引にスパルタックスへ連れ帰りました。今やスパルタックスはジェイ・ソンが宇宙海賊へ身を落としたことで誰も王がいない状態。そんなジェイ・ソンの横暴な振る舞いを暴露したクィルこそが新たな王に相応しいと国民は信じていたのです。スパルタックスへ到着したクィルを待っていたのは、新たな王を歓迎する国民たちの姿でした。
f:id:ELEKINGPIT:20220514000423j:imageクィルの到着を総出で歓迎する国民たち。自らが選んだ国王へ寄せる機体は大きく膨らんでいた。

 

ガーディアンズのメンバーも最高の待遇を受け、大臣から王として君臨すべきと迫られ、クィルの心も傾きつつありました。その時です。突如地鳴りのような轟音が鳴り響いたのは。現れたのは、生きた惑星キンドゥンとそれに協力するチタウリの大軍でした。キンドゥンの目的は、サノスの娘であるガモーラのようです。ガモーラ曰くキンドゥンは過去の経験から酷くサノスを憎むようになっていました。しかし当時サノスは別次元で活動中。ならばその怒りはサノスの娘であるガモーラの命を持って償わせよう。ガーディアンズでもカーバーしきれないほどのチタウリの大軍が襲い来る中、ガモーラは単身キンドゥンへ急行します。ブラック・ヴォルテックスの力を未だ保持来ていたガモーラを前に、キンドゥンも冷や汗をかいて降参せざるを得ませんでした。この戦いでスパルタックスには大きなダメージが入った上、キンドゥン自身ガモーラを前にして死を悟ったからです。退却するキンドゥンとチタウリらを見送り、再びスパルタックスへ足を向けようとするクィル。しかしガモーラは深刻な顔をしたまま動こうとしません。なんとガモーラは、ガーディアンズを抜けると言い出したのです。今回の騒動を巻き起こしたそもそもの原因は自分。また腐ってもサノスと親子の関係にあるため、もし万が一こんな事件が続いたら? キンドゥンのように素直に言うことを聞くだけの敵ばかりでは無いでしょう。これ以上誰にも危害を加えないため、ガモーラは孤独の道を選んだのでした。
f:id:ELEKINGPIT:20220514012054j:image1人孤独の道を歩もうとするガモーラ。クィルが王となる事で、ガーディアンズは解散してしまうのか?

 

ガーディアンズはもういらない?〉

王になるか躊躇うクィルへ、大臣の1人が気になるセリフを吐いていました。「クリー帝国もスクラル帝国もいない今、何から銀河を守るのです?」というセリフです。確かに大きな力を失ってしまった両帝国。当時の銀河の状況は大規模な戦争の予感もなく、正に平和を謳歌している時でした。しかし後の出来事を思えばそれは嵐の前の静けさに過ぎなかったと考えるべきでしょう。平行世界同士がぶつかるインカージョンの起点が地球にあると判明し、シーアー帝国中心の銀河連合軍が地球へ全面戦争をしかけたのです。世界が終わる直前まで戦争があったと考えれば、大臣のセリフはあまりにも楽観的と言えるでしょう。一方でガーディアンズは銀河を守るアベンジャーズ。敵は戦争だけではありません。ガーディアンズは「何から」人々を守っているのでしょうか?

それは今シリーズだけでも結論が出ているのかもしれません。私はガーディアンズが守っているものは「自由」であり、敵は正にそれを脅かそうとする者だと考えます。シーアーに攫われたジーンを助けたり、ジェイ・ソンの圧政からスパルタックスを解放したり……それまでの敵を概念化すると、「抑圧」「強制」のような言葉ばかり思い浮かびます。ガーディアンズが戦い続けてきたのは、正に権力を持った強者による抑圧であり、守り続けてきたのは弱者の自由なのです。では、そんなガーディアンズのリーダーが強者たる王になれば? それはシークレット・ウォーズを超えた全く違う全く新しいマーベル、オールニューオールディファレントマーベルでのシリーズまでのお楽しみです。