アメコミを読みたいらいとか

MARVELやSTAR WARSなどのアメコミを、ネタバレ有りで感想を書くブログです。更新頻度は気分次第。他にも読みたいものを気まぐれに

STAR WARS DARTH VADER AND THE NINTH ASSASSIN

逆らう者を容赦なく殺し、帝国の恐怖の象徴となったダース・ベイダー。そんなベイダー卿は当然多くの恨みも買っており、暗殺計画が企てられるのはカノンもレジェンズも同様です。さて、今回紹介するSTAR WARS DARTH VADER AND THE NINTH ASSASSINベイダー卿暗殺計画を描いたレジェンズのミニシリーズです。単にベイダー卿暗殺を描くだけでなく、古代文明まで登場する本作。ノンストップな展開にページをめくる手が止まりません。
f:id:ELEKINGPIT:20220516121127j:imageSTAR WARS DARTH VADER AND THE NINTH ASSASSIN

 

 

 

〈あらすじ〉

遠い昔、はるかかなたの銀河系で……

恐るべきダース・ベイダーの首を狙う8人の暗殺者が殺された。しかし未だ諦めない依頼者は最恐の暗黒卿を殺すため、9人目の暗殺者を送り込む。

同刻、忘れ去られた古代文明が帝国滅亡企み動き出す。銀河を次に支配するのは混沌なのだ。

帝国存続には暗殺者と古代文明2つの勢力を相手にせねばならない。ダース・ベイダーが失敗すれば、銀河に待つ未来は破滅か、混乱か……

 

〈予言された混沌〉

とある辺境の惑星、胸に怒りを宿した人物が深い雪を掻き分けて道無き道を進んでいました。大勢の護衛が反対する中辿り着いたのは、何やら物騒な地下基地。そこで堂々と腰を据える人物へ突如頭を下げ始めました。暗殺の依頼です。ターゲットは、銀河帝国恐怖の象徴、ダース・ベイダー。我が子を目の前で殺された恨みを晴らして欲しいと訴えます。既に依頼を出した8人の暗殺者は全員連絡が取れなくなっていました。これが最後の頼みの綱なのです。ならばその依頼、受けない手はないでしょう。少なくとも9人目の暗殺者はそう考えたようです。自信たっぷりな様子でその場を去りました。
f:id:ELEKINGPIT:20220518114131j:image「再び会うことは無いだろう。ベイダーの首が送り込まれた時が仕事完了の合図だ」9人目の暗殺者はベイダー卿を暗殺できるのか?

 

一方、帝国軍内では不穏な空気が流れていました。スターデストロイヤーは自爆テロで破壊され、皇帝の玉座にも爆弾が仕掛けられていたのです。帝国の破滅を企む何者か、それも反乱軍以外の存在に違いありません。自爆犯が死の直前、胸の印象的なタトゥーを掲げていたのです。渦巻き模様、それも頭のないヘビのよう。皇帝はある存在に勘づき、ベイダー卿へ調査に向かわせます。皇帝の予感は的中していました。それは1000年前に滅亡したとされていた古代文明、「ヘッドレス・スネーク」だったのです。銀河の辺境に位置する惑星でヘッドレス・スネークは密かに活動していました。
f:id:ELEKINGPIT:20220518123931j:image辺境の惑星に立つピラミッドには、ヘッドレス・スネークの刻印が。帝国滅亡を目論む謎の存在が遂に白日の元に晒される。

 

ピラミッドの内部を訪れたベイダー卿は驚くべき光景を目にします。なんと人々が、まるで最初から知っていたかのようにベイダー卿の訪問を歓迎したのです。司祭の話ではベイダー卿の訪問は既に予言されていた事だったと言います。それは1000年前、この惑星の先住民が残した壁画に記されていました。そして銀河のその後も。壁画によれば、ジェダイを滅ぼしたベイダー卿は次に帝国を滅ぼし、銀河へ混沌をもたらすというのです。ヘッドレス・スネークはそんな混沌に包まれる銀河を支配しようと目論んでいました。新たなる希望、ダース・ベイダーを据えて。しかしベイダー卿は帝国へ忠誠を誓っています。それが帝国滅亡などもってのほかでしょう。ベイダー卿はこの惑星そのものを支える、膨大なエネルギーを持つクリスタルを強奪。自らを帝国の裏切り者と侮蔑した罪を、一族の全滅で償わせようとします。これに驚いたのは暗殺者の方です。ヘッドレス・スネークを調査している頃からずっとベイダー卿を尾行していた暗殺者は、突如溢れ出すマグマと鳴り止まない落雷で星の滅亡を予感します。ならばやるべき事は? ベイダー卿より先に宇宙船へ辿り着き、飛び立たないよう細工した上でここから脱出することでしょう。問題があるとすれば、自らに向けられた殺気に気付かない暗黒卿などいるのか、ということです。f:id:ELEKINGPIT:20220518164739j:image己の刃でベイダー卿の首を狙う暗殺者。腕は良いと迎え撃つベイダー卿が、両手で構えることは無かった。

 

〈運命の奴隷〉

ヘッドレス・スネークの予言に激怒し、惑星ごと滅亡に追い込んだベイダー卿。しかし「帝国を滅ぼす」という予言にピンと来た方も多いのではないでしょうか? そう、ベイダー卿はEP6ジェダイの帰還にて、皇帝と自らの死で事実上帝国に終止符を打つのです。ヘッドレス・スネークの予言はある意味で正しかったと言えるでしょう。またフォースの予言でも、ベイダー卿はフォースにバランスをもたらす存在だとされていました。結果はジェダイもシスも全滅させることでバランスをもたらしたことになります。アナキンの後の運命は全て予言されていた、つまりその運命全ては定められていたこととなります。誰よりも自由を求めたアナキンは、結局運命の奴隷でしかなかったのです。

しかしそれだけではあまりに悲しすぎます。ヘッドレス・スネークの予言では、帝国を滅ぼした後ベイダー卿が銀河を支配することとなっていました。またレジェンズではアナキンの死後、ジェダイ騎士団シス卿団共に復活を遂げています。アナキンの予言も最後には崩されたのです。アナキンを運命から解放したのは、パドメの遺した双子の存在があるでしょう。暗黒面と光明面両方の瀬戸際にたちながら、なおもジェダイとして戦い続けたルーク。フォースの予言ではアナキンの死でフォースにバランスがもたらされると考えられていました。しかし実際はルークがフォースのバランスを司る存在となります。銀河を次に支配するのは、帝国でも混沌でもなくレイアらが築いた新共和国です。アナキンを運命の奴隷から解放したのは、パドメとアナキンの愛の結晶と言えるでしょう。