アメコミを読みたいらいとか

MARVELやSTAR WARSなどのアメコミを、ネタバレ有りで感想を書くブログです。更新頻度は気分次第。他にも読みたいものを気まぐれに

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IRON MAN WORLD WAR HULK

World war hulk本編では無惨にも敗れてしまったトニー。タイインである本作は、その決意が語られていました。ハルクの怒りに敗れたアイアンマンですが、相応の覚悟を持って挑んでいたのです。
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日本語版関連作

 

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〈あらすじ〉

SHIELD長官となったトニーは、日々世界平和のために忙殺されていた。ある日宇宙より飛来する謎の巨大な物体を感知、独自の調査を開始する。そこにいたのは憤怒の化身、かつての過ちだった。

 

〈責務〉

シビルウォーに勝利し、SHIELDの長官となったトニー。以来重すぎる責任の仕事に休みを問わず従事していました。そんなトニーへ舞い込んだのは、観測衛星がキャッチした巨大物体でした。何かの隕石か? トニーはエクストリミスを使い、歴代のパワードスーツを巨大な物体の下へ派遣します。ところが、パワードスーツ軍が電磁波攻撃を受けて壊滅してしまったではありませんか。唯一残ったステルスアーマーを使い、物体の正体を、探ります。間もなく破壊されるステルスアーマー。分かったのは、それが宇宙船だということです。恐らく惑星サカァーのもの。トニーは革新します。ハルクが帰ってきたのだと。しかし対策どころかそれを報告する前に宇宙船は月面のアティランを突破、あっという間に地球へ到着します。トニーの予想通り宇宙船に乗っていたのはハルクでした。ハルクはアイアンマン、ミスター・ファンタスティック、ドクター・ストレンジへ宣戦を布告。既に敗れたブラックボルトの哀れな姿を見せます。トニーはSHIELDへ避難を命令しました。マンハッタンの住民の避難を完了させた後に自分たちも退避する。この命令に不満を抱いたSHIELDのエージェントは少なくありません。緊急事態に率先して動き、世界平和を守ることがSHIELDの役目なのですから。それでもトニーは退避を厳命。たった1人でハルクと戦い決着をつけようとしていました。戦闘中、トニーはその覚悟を語ります。泥をかぶってでも世界を守る。そしてトニーはいつかこうなるんじゃないかと分かっていたと振り返っていました。毎日何百万人もの命がかかった重大な決断を迫られ続ける日々。1つ決めたことは、絶対に謝らないということです。代わりに今日のように責任を取るべき時は必ず報いを受ける。それがトニーの覚悟でした。ハルクと真正面から戦ったのは、この覚悟の表れなのです。
f:id:ELEKINGPIT:20240314015210j:imageハルクに敗れ去るトニー。敗北することが分かっていても、その責務を全うした。

 

〈責任の重さ〉

本作で語られたトニーの覚悟。それは、ハルクとの戦いが敗北必至だと分かっていたかのようなニュアンスを含むものでした。トニーは負けることが分かっていてもなおハルクへ挑む覚悟があったのです。シビルウォーの勝者となったトニーは、SHIELDの長官として毎日のように重い決断に迫られます。その全てに対して謝罪を行わず、代わりに行動で責任を取るという決意を語っていました。それは本作も同様です。そもそもトニーはSHIELDの長官になったのは、超人登録法を正しく運用するためでした。それはシビルウォーの勝者としての責任であり、出世欲や権力欲の結果ではありません。そしてハルク追放は、超人登録法に賛成することと同じくらい重大な決断であると振り返っていました。トニーが率先して動いたのは、この重大な決断の責任を取ろうとしたからなのです。では、この場合トニーはどのように責任を取ったのでしょうか? ハルクバスターアーマーを用意し戦ったトニーは、結果敗北し拘束されてしまいました。敗北することが分かっていたため、ある意味これは無責任と取ることができるかもしれません。しかし決してそうではありません。それは本編を読めば分かる通り。トニーは1人で全ての責任を背負い戦うことがその責任を取ることだと考えていたようです。SHIELDにさえ退避を厳命したのですから、どれだけの決意を胸に抱えていたか想像してしまいます。ただ1人で罪を背負うことで、トニーは責任を果たそうとしていたのです。