アメコミを読みたいらいとか

MARVELやSTAR WARSなどのアメコミを、ネタバレ有りで感想を書くブログです。更新頻度は気分次第。他にも読みたいものを気まぐれに

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NOVA (2013) vol5 AXIS

AXIS本編でも活躍していたサム。本編ではハルクのハルクことクルハに突撃してフェードアウトしてしまいましたが、本作ではその活躍が描かれています。オリジナル・シンを乗り越えたノヴァを待っている危機とは? 新たなステージが提示されました。
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日本語版関連作

 

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〈あらすじ〉

反転魔法の影響を受けたハルクは、ハルクの怒りを内包した人格クルハを解き放った! クルハはサムの故郷アリゾナを襲撃する。故郷の危機に、サムは迷いなく飛び立っていた。

 

〈新たなアベンジャー〉

オリジナル・シンで父親探しの旅に決着をつけたサム。父が帰って来ることを待つのみとなりましたが、ヒーローの志が消えたわけではありません。ジェノーシャでレッドオンスロートと戦ったサムは、戦いの後にスパイダーマンに連れられアベンジャーズマンションに入ります。反転したヒーローによって捕らえられそうになっていたのです。今やトニー・スタークはサンフランシスコで金儲けばかりしているし、馴染みあるヒーローはほとんどが悪の道へ走っています。元キャプテン・アメリカであるスティーブ・ロジャースはこの事態を収めるためにアベンジャーズマンションで指揮を取っていたのです。アベンジャーズマンションのモニターには、怒りの巨人クルハがアリゾナで暴走している姿が映し出されていました。アリゾナはサムが住む故郷です。家族が危ない。スティーブの警告を無視して、サムは飛び出します。最強のアベンジャーとも言われるハルクの怒りを内包した人格、クルハにサム1人で勝てるのでしょうか? ブラストや高速飛行を駆使してクルハを翻弄することには成功しますが、やはり戦闘力には圧倒的な差がありました。クルハのパンチが顔面にクリーンヒット。あまりのダメージに気絶したサムは気絶したままなんとパリまで吹き飛ばされてしまいました。ヘルメットがなくては即死級の威力だったでしょう。逆にヘルメットは大きく破損、故障してしまいました。ここで逃げてもいいでしょう。サム自身重傷で、傍から見ても戦える状況でないことは明白です。それでも、ここで逃げては自分自身を許せなくなる。サムは勇気を振り絞って再びアリゾナへ向かいます。
f:id:ELEKINGPIT:20240325164435j:imageクルハに吹き飛ばされるサム。この攻撃を受け止めたヘルメットが大きく破損してしまう。

 

ヘルメットもサム自身も万全ではありませんが、再びクルハの前に立ちはだかるサム。クルハはサムを見てニヤリと笑うと、避難シェルターからターゲットを移します。今度こそサムを倒すためにまた拳を振るうのです。もう1度でも攻撃をくらえば、今度こそ死んでしまうかもしれません。サムは再び高速飛行でクルハを翻弄します。そして鉄条網でクルハを包み込み、そのまま宇宙へ放り投げました。こうしてサムはクルハをたった1人で退けることに成功しました。この功績は非常に大きなものでしょう。スティーブが秘密兵器を用意してまで対処しようとしていたクルハをティーンヒーローが退けたのですから、大金星であることを誰もが信じるはずです。確かにアリゾナは大きな被害を被りました。しかししばらくのキャンプ生活に誰も文句をいう人物はいません。そんなアリゾナを、ある日スティーブが訪ねてきました。なんとサムをアベンジャーズマンションへ連れて行きたいというのです。ニューヨークでヒーローが悪に反転してしまった事件は終息したはず。まだ怪我も治っていないサムになんの用があるというのでしょうか? サム自身それを一番好き気にしていました。答えはすぐに分かります。アベンジャーズマンションについたサムは、その内部をスティーブに案内されます。執事のジャービスにマンション内を統括するシステムJARVIS。スティーブはサムをアベンジャーズの新メンバーとして加入したいというのです。何かのサプライズかと疑うサムですが、スティーブの真っ直ぐな瞳と声で信じざるを得ませんでした。クルハを退けた功績で、サムは新たなアベンジャーとなったのです。
f:id:ELEKINGPIT:20240325170404j:imageサムを迎えるアベンジャーズの面々。新たなアベンジャーがこうして誕生した。

 

アリゾナに戻ったサムは、しばしの間怪我の療養に努めます。ノヴァとしての生活を手放すのはインスタグラムがなくなったような寂しさを覚えるようですが、おかげでみるみるうちに包帯の数が減っていきます。時にはデートにも出かけ、ノヴァから離れている間に少し背も伸びたように思えます。そんなサムも、再びヘルメットの存在を思い出さねばならない時がやってきました。カーネイジがやってきたのです。カーネイジはAXISにて反転し、陽気なヒーローとなっていました。その間サムとも親しくなり、お互い本名を教えていたのです。カーネイジは、ノヴァのサム・アレキサンダーという名前からアリゾナまでたどり着いていたのでした。今や陽気なヒーローから残虐な殺戮者に戻ってしまったカーネイジ。サムを殺さねば無関係な人々を巻き込みそうな勢いでした。サムはカーネイジと戦うしかありませんでした。歴戦のヴィランなだけあり、その攻撃は素早く鋭いものでした。しかし何とか退けることに成功します。カーネイジを退けてひとまず安心していたサム。一方カーネイジはサムへ異常な執着を見せていました。絶対に殺さねば気がすまないようです。サムの通う学校を突き止め、登校中にサムを襲撃しようとしました。
f:id:ELEKINGPIT:20240325171800j:image登校中のサムを襲撃するカーネイジ。この効きにサムがおもいついた作戦とは?

 

〈ステップアップ〉

前回では父探しの旅を終えたサム。物語としても一区切りがついたと考えていいでしょう。ではサムには新たなステージに立つ必要があると私は考えていました。それが示されたのが本作です。本作ではアベンジャーズのメンバーにサムが加えられました。このアベンジャーズは、後の大いなる戦いに備えてすぐに解散する憂き目にあってしまいますが、それでもサムがアベンジャーとなった事実は変わりありません。1度アベンジャーとなったものはいつでもアベンジャーなのです。アベンジャーズのメンバーになることは、多くのヒーローが憧れている1つの指標と考えていいでしょう。1流ヒーローの仲間入りなのですから。そしてアベンジャーズに加入したことでサムにもさらなる成長が見られました。サムはアベンジャーズに加入し、共に事件を解決することで名声のためにヒーローをしていたという自身の考えが間違っていたことに気付きます。市民の平和と安全のために滅私奉公しているのですから、名声が欲しくなるという気持ちは誰もが持って当たり前と考えていいでしょう。しかしそれが間違っていたと気づくサムは、大きく成長できたに違いありません。