アメコミを読みたいらいとか

MARVELやSTAR WARSなどのアメコミを、ネタバレ有りで感想を書くブログです。更新頻度は気分次第。他にも読みたいものを気まぐれに

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IRON MAN ARMOR WARS④(#228)

プロローグから始まったアーマーウォーズも、いよいよ佳境に突入しました。これまで多くの苦難を乗り越えてきたトニーですが、今回も避けては通れない出来事が起こります。キャップとの対面です。demon in a bottle編や第二次アルコール中毒期など、節目節目で必ずと言っていいほど挿入されるキャップの登場は、まるで巡り合わせのよう。精神的に大きく追い詰められたトニーに、キャップとの絆はどのように作用するのでしょうか?
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〈あらすじ〉

アーマーの技術が盗まれた。焦るトニーは、アイアンマンの技術が使われたであろうパワードスーツ全てを無力化することを決める。敵味方容赦なく迫るアイアンマンが次に対するのは、盟友キャップだった。

 

〈友情の行方〉

盗まれたアイアンマンの技術を無効化させるため、スティングレイにさえ疑いの目を向けてしまったトニー。更にSHIELDが扱うパワードスーツさえ無力化し、スティングレイの件もあわせて世間から非難の声が向けられてしまいます。そこでトニーは表向き優秀なガードマンとしていたアイアンマンの解雇を宣言、アイアンマンは事実上ヴィランのような扱いとなってしまいます。それでもアーマーの技術が悪用される前に無効化する仕事はなくなりません。トニーが次に定めたターゲットは、スーパーヴィランをも収容する巨大な監獄でした。この監獄は看守を保護する目的でパワードスーツが全員に支給されており、複数人による攻撃で超人さえ相手にできる戦闘力を有しているのでした。トニーはそのパワードスーツにアイアンマンの技術が使われていると考えたのです。トニーはローディと協力し、看守全員のパワードスーツを無効化させる作戦を考えます。ローディをわざと監獄に収監させ、内部と外部の両面から侵入、看守を二分割させ一気に全員を無力化することにしました。
f:id:ELEKINGPIT:20230503153143j:image監獄へ侵入した2人。あとは看守を無力化させるだけだが……

 

すかさず駆けつけた看守ですが、トニーの予想通りパワードスーツにはアイアンマンの技術がふんだんに盛り込まれていました。掌からリパルサーブラストを放ったのです。最新型であるシルバーセンチュリオンアーマーには出力や威力で敵いませんが、その身に浴びせられた攻撃は動かぬ証拠。旧型の技術とはいえ見過ごすわけにはいきません。トニーは練度と経験、洗練された技術の差で次々と看守達のアーマーを無力化していきます。しかしその時、予想外の人物が姿を見せました。キャップです。当時キャップは政府への不信感からキャプテン・アメリカの称号と盾を返却しており、ザ・キャプテンとして活動していました。そんなキャップはアイアンマンが監獄へ侵入する様子を目撃しており、後を追っていたのです。一方トニーはコスチュームと名前を一新したキャップへ新型の盾を送っており、監獄へ侵入する直前まで親しげに会話していたほど。新型の盾の恩から温情を期待していましたが、事実上ヴィランとなったアイアンマンを見逃すキャップではありませんでした。ならば道は1つ。ここで邪魔をされるならば、そのせいで技術の流出が少しでも進んでしまうならば、容赦する必要はありません。アイアンマンは背後から奇襲し、あっという間にキャップを気絶させました。
f:id:ELEKINGPIT:20230503160713j:image気絶したキャップを見つめるアイアンマン。不断の絆にヒビが入る音が聞こえた。

 

〈戦争〉

背後からキャップを奇襲するという衝撃的な展開がなされた本作。この出来事は後にまで影響を与え、シビルウォーのタイインでも言及されるほどでした。Demon in a bottle編でも第2次アルコール中毒期もトニーを助けようとしたキャップ。本作でもアイアンマンへ近づいた真意は看守を助けることと同時に、アイアンマンがアーマー狩りを行っている理由を聞き出そうとしていたのです。恐らくアイアンマンもそれに気付いていたことでしょう。しかし事情が事情故にか、トニーはローディ意外誰にも相談出来ないでいました。キャップにさえ助けを求められなかったのです。その様は第2次アルコール中毒期と同じ。助けを求めることが出来ないというトニーの弱点がより露呈した形です。これからも多くの苦難が降りかかるトニーですが、この弱点を克服するか補うことが最大の課題でしょう。